roseに口づけを

愛島セシルに愛を捧ぐウェブログ

D坂の殺人事件を(朗読の動画で)読みました

今回あんまり読書感想文らしい話してないです。
※記事本文にはネタバレなし。
※リンク先にネタバレあります。

朗読動画:(上)事実

朗読動画:(下)推理

www.aozora.gr.jp

今回の朗読動画は二つに分かれてて面白かったです。
前後編に分かれてたことで、続きを楽しみにワクワクして読めました。
話の内容も面白いけど、そのワクワクするのが特に楽しかったです。

それから、(上)と(下)で動画の背景が少し違っているので、
途中でページ移動しても、どっちを観てたか見分けが付くところもいいと思いました。

どうでもいい話ですが、
私は学生時代、授業で映像を観る時に寝ちゃう生徒でした。
なので、ネットで時間が長い動画を観る時にも、最後まで観られるか?と身構えてしまいます。
実際には寝ないけど、観終える自信がない感じ。
だからそういう意味でも今回の朗読は観やすかったです。

でも朗読は長編の方が話が面白いとも思います。
だから「絶対寝ないでしょ」って言える自信つけて普通に観られるようにしたいです。

お話の感想

こんなの分かるわけがない。
面白かったです。わはは。

これは推理小説っていうか、私には謎解けない系ミステリーだなと思いました。
最後に探偵が解決してくれたので、難しくても楽しめる話でした。
次また明智小五郎が出てくる小説を読む時は、
大丈夫、明智が答えを教えてくれるはず!
って思いながら読むことにします。
意表をつく感じのオチにびっくりしたけど、
話自体はスッキリ終わったので、深く考えなくても読めました。
普通に楽しかったです。

作品についての話

「D坂の殺人事件」は、江戸川乱歩が、1925年に雑誌『新青年』で連載していた短編小説の一つです。
新潮文庫江戸川乱歩傑作選*1』の解説によると、
「日本の開放的な家屋では、密室殺人事件などは書けない、という偏見を作品によって打破しようとしたもの」らしい。
(上)の最後の方にも、
「よく、日本の建築では、外国の探偵小説にある様な深刻な犯罪は起らないなんて云いますが、僕は決してそうじゃないと思いますよ。」
という台詞がありますね。

作品で描かれてる時代は大正時代で、場所は現在の文京区団子坂らしいです。
sakamichi.tokyo
それどこだ〜?
東京の地理わかんないな……。

登場人物 ※(上)に書いてある情報

当時人物が多かったので、何人いたか書き出してみたもの。
ほぼ(上)に書かれた内容のみを書いたので、結末のネタバレはしていませんが、
この情報は覚えてなくても大丈夫👌
何故なら、答えは明智が教えてくれるからです!

主人公と友人

  • 「私」

地の文の人。明智小五郎の友人。
会話文での一人称は「僕」でややこしい。
話の最後まで読んでも名前がわからない。

「私」の友人。
探偵小説好きで、頭が良さそうだが風変わり。
荒い棒縞の浴衣を着ている。
古本屋の女房とは幼馴染らしい。

警察の人達

制服を着た警官。警察医である。

☆司法主任という役職について
crd.ndl.go.jp

  • 小林刑事

黒いアルパカの背広に白ズボンという、下廻りの会社員のような出立ち。
あるぱか…?
傍若無人なやり方をするところがある。
「私」の友人の司法記者と懇意である。

お店の人達

  • 白梅軒

D坂にあるカフェ。古本屋の真向かいにある。
(※古本屋の表側から犯人が出て来なかったのを「私」と明智は見ていた。)

★ウェイトレスは噂好き。
🗣「古本屋のおかみさんと旭屋のおかみさんの体には叩かれたような傷がたくさんある」

  • 古本屋

白梅軒の真向かいにある。
・女房【 事件の被害者 】
男好きのする感じの女性。遺体で発見される。
・旦那
華奢で気弱そうな男。事件の起きた時は古本の夜店を出しに外出していた。

★女房の体の傷について
旦那は躊躇しながらも、自分がつけたものだと答えた。理由はハッキリ答えなかった。

★遺体がある部屋と長屋の間取り
遺体は左側の壁寄りにあり、店の間の方を頭にして倒れている。
遺体のある部屋は一間きりの六畳で、その奥の右一間は幅の狭い縁側を隔てて二坪ばかりの庭、便所がある。
庭の向こうは板塀になっている。
左半間はひらき戸で、その奥に二畳敷ほどの板の間がある。
裏口に接して狭い流し台があり、裏口の腰高障子は閉まっていた。
向かって右は四枚の襖で、中は二階への階段と物入れ場になっている。

古本屋と同じ並びにある蕎麦屋
おかみさんは体中が傷だらけだという噂がある。

  • 時計屋

古本屋の隣家。
・時計屋のご主人
本屋のご主人について知っていることを警察に話す。
事件の時に物音は聞いていないと証言する。

  • 足袋屋

古本屋のもう一方の隣家。
・足袋屋のおかみさん
事件当時は物音を聞いていないと証言。

  • 菓子屋

古本屋の一軒おいて隣の家。
・菓子屋の主人
事件があった日は屋上の物干へ出て尺八を吹いていた。
(※物干からは古本屋の二階の窓がよく見えるので、この窓からは人の出入りがないことが判明する。)

  • アイスクリーム屋の男

事件当時、古本屋の裏口に続く路地でアイスクリーム店を出していた。
路地を通った人が誰もいないと証言。
(※犯人が古本屋の裏口から逃げたとしても、この路地を通らなかったことになる。)

  • 工業学校の生徒たち

近所に間借りしている男子生徒2名。
事件当時に古本屋の前に立って本を見ていたところ、障子の格子が閉まるところを目撃した。
生徒A
腰から下しか見ていないが、犯人は男で、着物は黒っぽいと証言。
・生徒B
生徒Aと同じように犯人を見たが、着物は白っぽかったと証言。

知らなくて調べた単語

  • 嚢中…財布の中、所持金。
  • 思召…異性を恋い慕う気持ち。(または、それを第三者がひやかして言う。)
  • 細君…他人の妻。
  • 邪険…他の人に対し、意地悪く むごい扱いをすること。
  • 三尺…約90センチメートル。
  • 自動電話…昔の公衆電話?
  • 大儀(になる)…苦労する、おっくうである。
  • 便宜(になる)…都合が良いこと。

この他にもあったけど、続きが気になって勘で読んでしまったので調べ忘れました。

(下)に関する話

(下)で明かされた情報

モジャモジャ髪だそうです。

神田伯龍
明智小五郎のモデルになったらしい人物。
作中で触れられたのは5代目伯龍のことらしいです。

  • 店の正確な並び順

古本屋の右隣が時計屋、そのまた隣が菓子屋。
古本屋の左隣に足袋屋、その隣が蕎麦屋

蕎麦屋のご主人が出てきました。
(上)ではご主人がいるのかいないのか分からない感じで、空気キャラだなと思っていましたが、
なんか、キャラが濃かった感じ……。

電燈についての補足

参考文献:新潮文庫江戸川乱歩傑作選』

  • 大正時代、メーターを取り付けていない小さな家では、昼間は電気会社が変電所のスイッチを切って消灯していた。
  • 当時の電球は、タングステンの線を鼓紐のように張ったものであり、一度切れた線が偶然つながることがあった。

多分このページに写真あるんでない?
http://www.tlt.co.jp/tlt/corporate/company/akari_story/akari_story.htmwww.tlt.co.jp

結末に関わる話

面白い記事を見つけたので貼ります。
pdmagazine.jp

事件名で検索すると詳しい記事が出てきますが、内容がエログロなので閲覧注意です。
私はエログロ話が苦手なので読まないことにしました。